シャープ株価の下落が止まらない。
経営再建策として、99%以上の減資を実施して累積赤字を一掃する財務健全策や事業部門の分社化などを打ち出しているが、未だ市場の信認が得られていないようだ。
昨日18日の同社終値は、前日比17円安の169円に沈んでいる。
格付会社の懸念は、シャープの再リストラを含む「選択と集中」が、まだ甘いという点にあるのだと言う。
液晶事業と太陽光事業に経営資源を集中したツケが回って経営危機に陥っている同社に、再び「選択と集中」が迫られているという実に皮肉な結果となっている。
栃木県矢板市は、シャープの城下町である。
同社のリストラ次第では、工場閉鎖など地元経済界に壊滅的な影響も懸念され、地元でも心配する向きが多い。
シャープにお世話になっている知人も多いので、何とか地元に残って貰いたいと私自身も思っているのだが…。
話を元に戻すと、株価下落の原因は99%を超える減資にもある。
減資により資本金を5億円にしても、シャープ程の生産設備や社員を抱える上場企業が資本金5億円のままである筈がない。
近々「第三者割当増資」等の手法により、他社・他グループの傘下に組み入れられるシナリオは十分考えられる。
たぶん主力銀行の斡旋により、そんな形での絵が描かれているような気がする。
日本企業にその余力が無ければ、以前から業務提携を模索していた台湾・鴻海(ハイホン)などが株式の引き受け手として浮上して来るのだろうか…。
技術流出など外資にとって「オイシイ買い物」にされないことを願うのみである。
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