ねぶた祭りに向かうバス旅行の途中、往路の10時間何をしていたかと言いますと、ただ寝ていた訳ではありません。
今年で3回目の参加ですので、バスの中では持参したサンダルを履き、おやつと称して菓子類も豊富に揃えての旅路です。
(チョコレート好きの私ですが、バス旅行の際のチョコ持参はいけません!! バスを離れている間に社内気温が上がって、たいへんな事になるからです、ご参考までに…)
プラス今回は余暇対策として文庫本を持参しました。
表題「海賊とよばれた男」百田尚樹著、取り敢えず上巻のみを持参しました。
ご存知「本屋大賞」を獲得したベストセラーですが、モデルとなったのは石油販売で知られる出光興産の祖、故出光佐三翁の活躍を描いた作品です。
本を読んでるうちに、もう何度となくウルウル来てしまいました。
こんな立派な人だったんだ、出光佐三翁って。
既得権益や目先の利益に拘る官僚や経済人に、独特な経営哲学で常に「真っ向勝負」を挑んで行った主人公・国岡鐡造。
明治・大正・昭和を通じて、国益や公益を最大限重視した経営姿勢と、“従業員は家族”と言行一致を貫き通した胆力には頭が下がります。
今からちょうど30年前でしたが、昭和59年の夏、私は就職活動で「出光興産」の門を叩いたことがあります。
ゼミのOBに出光興産で働く先輩がいて、わざわざ大学までリクルーターとしてお出で頂いたのです。
OB面接をクリアした後、何度か有楽町・帝国劇場のビルにあった出光興産を訪問して面接を受けた記憶があります。
確か「出光美術館」なんかも案内して頂いたりしました。
「入社したら中東に出張って貰って活躍して貰わないと…、ウチは、3年で仕事を覚えたら即海外勤務だよ」
「海外勤務ですか…、英会話はできないですね…」と弱気な私に、「大丈夫!!言葉なんて通訳を雇えば何とでもなるんだよ、そんなことより世界を股に掛けたダイナミックな仕事だよ、どうだいウチに来ないか?」と、私なんかを熱心にお誘いくださった会社が出光興産でした。
結果として長男の私は、海外勤務に憧れながらも「超現実路線」の王道たる「県庁か銀行」路線に歩を進めましたが、お世話になった出光興産様の恩は忘れ難く、今でもガソリンはなるべく「出光」で入れるようにしているのです。
結構大変なんですよ、新潟から東京に出て来る往復運賃って。
出光さんと破綻して無くなっちゃった旧四大証券の一角Y證券さんは、ちゃんと「新潟-東京」間の往復交通費を出してくれる“有り難い”企業さんだったんです。
「海賊とよばれた男」を読んで、そんなことを思い出しました。
さて、下巻に入りますか!
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