先日、とある銀行の方と話しをしている中で、『中小企業再生支援協議会の行っている『3年 暫定リスケ』って意味があるのかな?』との質問を受けました。
確かに、従来の銀行が求めている事業計画というのは、計画の終了時点(3年~最長10年)にて、その企業の信用リスクが銀行の格付でいう『正常先』『要注意先』のレベルに回復している事が必要条件であった中、いわゆる『3年 暫定リスケ』とは、計画終了時においても、業績の改善度合は低く、依然として課題を抱えた状況となっている計画であるからです。
簡単に言うと 『出口戦略』が見えていないと言う事です。
では、最初の質問に戻って意味が無いのか? と聞かれますと、『意味はある』と考えております。
それはと言うと…
① 事業者は3年というリスケ期間中、金融に関する過度の心配をしなくてすみ、事業に集中する事が出来る。
② 事業者自身が、この計画には『出口戦略』がない事を十分に理解し、4年目以降に求められる企業の収益力もきちんと意識した上で業績の抜本改善に取り組むべば、その後の事業継続性も見えてくる。
③ 金融側も、その企業の業績改善力をモニタリングした上で、4年目以降に求めれらる最終的な再生是非の判断を行う事が出来る。 また、その間の他行調整は安定しものとなる。
と考えるからです。
特に、②に記載した点です。 事業者自身がこの期間の意味合いと、その後に必要とされる企業収益力を意識した取組を是非、行ってほしいものです。
計画には改善に向けた施策を記載しておりますが、これは、必ず8割以上の達成をして頂きたいっ事項です。
4年目以降の事を視野に入れれば、計画にない取組についても、大いに検討・実施しなければいけないケースがほとんどかと思います。
アベノミクスと言っても、まだまだ経済環境は厳しいと感じておりますが、幅広く業績改善に向けた取り組みにチャレンジして欲しいと考えます。 また、小職もそのお手伝いをしていければと考えています。
今日は、冒頭の銀行の方からの質問を受けた後の、初めての支援協議会AD会議であったので、ちょっと小職なりの意見を書いてみました 😎
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