昨日の午後、車を運転中に1本の電話が入りました。
「お陰様で、午前中に取引が終わりました! 本当にありがとうございました」電話の向こうから聞こえて来たのは、昨日13日に不動産取引を終えた女性からです。
事情があって、その経緯を詳しく書くことはできないのですが、概略なら大丈夫だと思うので、少しだけ書かせて頂きます。
旧知の事情通から「自宅が競売になって困っている人がいるんで相談に乗ってあげて貰えないか」と話があり、件の女性経営者に初めてお会いしたのがふた月ほど前の事でした。
亡くなったご主人が残した借金が原因で自宅が競売に出され、この女性は娘さんのお婿さん名で競売に参加するつもりのようでしたが、競売の日程が近づくに連れ「もしかしたら落札できないかも…」との不安に駆られ、眠れない日が続き冒頭私の知人に悩みを吐露したのだそうです。
競売に参加できる資金力があってそんなに競売が不安なら、どうして「任意売買」で物件を確実に取得しようとしないの?
普通はそう思います。私も最初そう思いました。
ところがご主人が亡くなった際に、「莫大な借入金を相続するのは合理的でない」と判断されたのでしょう、奥さま始めお子さん達、続いて亡夫の兄弟も「相続を放棄」し、この競売は申立人の銀行が「相続財産管理人」を家庭裁判所に選任申立して始まった事案らしいのです。
申立人の銀行は、「女婿がおカネを用意できるからと言って、元夫人の手に易々と自宅を買い戻させる理由がない。どうしても物件が欲しいのなら競売で相応の金額で入札すれば良い」と言って、任売に応じようとしてくれません。
まぁ、銀行の立場になって考えれば、言いたい事は良く分かります。
そういう考え方もあるでしょうし、それに競売を取り下げるかどうかを決められるのは「申立人」たる債権者の権限ですからね。
そんな状況の中でしたが、この女性経営者の希望通りに、昨日自宅の任売が終了し、晴れて一家が安心して暮らして行ける道筋が立ったという案件なのでした。
申立人の銀行へ同行、おへそを曲げた債権者の同意を取り付けたりしましたが、今回はお仕事で無くてボランティアの奉仕作業。
それは元々こちらの事業者とは、まんざら知らない取引先では無かったから…。
お役に立てて、喜んで頂ければそれはそれでOK!!
何か良い事をした気分!(^^)!
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