事業再生の現場から

奨学金滞納問題

進学・就職の時期を迎え、新生活の準備関連記事が新聞でも目に着きます。

昨日の日経にも「教育資金の準備」という大きな括りの中、表題が問題化しているという記事が載っていました。

日本学生支援機構の「奨学金」を利用している学生は、凡そ130万人居るそうで、これは決して少ない数字ではないそうです。

中には卒業時に数百万円の負債を背負ったまま新入社員として社会人となる学生も多いらしく、不況による就職難が続いた影響もあって、現在約30万人が奨学金返済を滞納していると言うのです。

奨学金を滞納すると、支援機構は回収実務をサービサーと言われる民間の債権回収専門会社に委託するそうですので、場合によっては「回収のプロ」に迫られ、重い悩みを抱えている若手会社員も多いのではないかと、考えさせられます。

そもそもの話ですが、奨学金を使うにはそれなりの背景があるからです。

「借りたモノは返すのが当たり前」ですが、恵まれた家庭に育ち奨学金を利用する必要も無く教育を終えた人達に比べて、自身で解決できないハンデがあった若者の前途を暗くしてしまい兼ねない返済方法は如何なものかと、そう思います。

奨学金返済が滞ると、個人信用情報にも影響が出るそうです。

クレジットやローン利用も制限される等、悪影響が出て来るでしょう。

社会人となって、有力な「消費者」になって貰いたい勤労世代の消費力に「足枷」が嵌められる、そういう事態です。

「借り得」は許されないとしても、問題解決のための良い方法は無いのでしょうか?

利用者も利用したことない人達も、真剣に考えるべき問題だと思うのですが…。



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