事業再生の現場から

太陽光発電バブル?④

一昨日の事

約3年振りにX社長から電話を頂きました。

「村上さん、以前作って貰った改善計画だけど、決算書が出来上がって銀行に持って行ったら、折角業績が上向いて来たんだから、計画を修正した方が良いんじゃないって担当者に言われちゃったんだよねぇ。また(修正計画作成を)お願いできるかなぁ?」

「もちろんやらせて頂きますよ。有り難うございます」という事で、昨日3年振りにX社を訪問して参りました。

前回「経営改善計画」を作って、メイン行のリスケ承認を貰ってから決算を2回行なっているので、直近2期分の決算書(写)を頂戴して来ましたが、直近決算でX社の売上高総利益(率)が前年・前々年に比べて2,000万円余、率にして5%近くも増加(改善)しています!(^^)!

「へぇーっ、社長凄いじゃないですか。今時こんなに中身が良くなっちゃって…。これじゃあ、銀行だって格付見直しを検討したくなりますよ。ははーんっ、それで計画見直しを指示して来たんですねぇ」と私。

「そういう事もあるんだ…。この(リスケ申請後)3年、銀行借入無でやって来たけど、もしホントに格付を見直してくれて、新規融資が可能になるようなら、そりゃあうちも助かるけどなぁ」とX社長。

銀行は「何のために改善計画を修正するのか」をX社長には伝えていないみたい…。

変に(融資復活を)期待させるのは、不味いという判断なのでしょう。

 

「ところで粗利率(売上高総利益率)が、どうしてこんな急に上がったんですか? 自民党政権復活で公共事業が増えてるのは知ってますが、皆さん(他社)x社さんほど利益に貢献した話はあまり聞きませんよ」

X社長は、タネ明かしのお話を。

「実は、太陽光発電の開発案件が去年の夏前から続いているんだよ」

「たまたま初めて打診があった電気工事業者の仕事で、造成関係の仕事をしたんだけど、仕上がりが評価されて…」

X社長によると、太陽光発電絡みの仕事は、材料費負担が他の土木工事に比べて格段に低く、公共事業のような煩雑な書類整備や完了検査対策も無い等、X社のような地場ゼネコンと言えない規模の土建屋さんには、とても魅力的な仕事なんだそうです。

しかも利幅が比較的厚いと来ており、メガソーラー以外の投資金額1億円以内の小規模発電所開発案件が、地元にはまだまだ控えているそうです。

へーぇっ、そうなんだ。

田舎道を走っていると、最近良く目にするソーラー発電所のパネル群ですが、目にするたび「どういう会社が、ソーラー発電所の造成工事をやっているのかしら」と思ったら、「灯台下暗し」でした!(^^)!

 

 

 



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