15. 資産管理会社を使い事業改善と債務免除により再生した事例
業種 | 日用雑貨品製造 |
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事業規模 | 年商 2億円 |
従業員数 | 10名 |
資本金 | 1,500万円 |
業歴 | 15年 |
[問題点]
- 開発型で特殊加工技術を持つ中堅業者だが、開発資金・設備投資が嵩み、金融機関からの借入も年商超の状態、円高と需要減で収支も悪化、自己資本も債務超過に転落。
- 金融機関は一行取引で、業務改善見込みが薄いと判断した銀行は、保証協会へ代弁申請、当時にプロパー貸出金をサービーサーに売却、取引を打ち切った。
- 保証協会からは担保(工場敷地と建物)処分、サービサーからは回収強化の圧力が掛かり、代表者は冷静な経営判断ができない状況。
解決までの流れ
- O社長とサービサーを訪問、基本的に一括返済による和解方針を先方が望んでいることを確認。
- O社商品の競争力とO社の開発力に関心があった投資家PをO社長に紹介。O社はPから5,000万円を借り入れて、サービサーとの和解を締結する。サービサーへ譲渡された借入金2億5,000万円のうち2億円は債務免除扱となった。
- 一方担保処分を求められていた保証協会とは、Pを大株主とする資産保有会社(Q社)を設立、地元信金から保証協会付で1億円を借り入れ、その全額を持って求償債権を完済した。
- O社は、Q社から工場&機械設備を賃借し、不動産等の資産を持たない開発型メーカーとして再スタートを切った。O社の借入は弊社関与前の3億5,000万円から、5,000万円(正常な運転資金)に減少、Q社(P氏)は、業績改善なったO社から安定した工場賃貸料とO社開発商品の商権を取得、サービサー・保証協会・地元信金を始めとする関係者に歓迎される再生事例となった。
- 本スキーム終了後のO社は、開発した新商品のヒットもあり、営業利益が2期連続で大きく改善。年間5,000万円のキャッシュフローを生み出す優良企業となった。
スキーム図
お客様の声
O社長
リンクスと知り合うきっかけは?
信用情報会社からの紹介です。
保証協会代弁やサービサーへの債権譲渡を取引先からの信用照会で知った信用情報会社の担当者から「そういう分野に精通したコンサル会社が地元にある」と、リンクスさんを紹介して貰いました。
リンクスに依頼する決め手となったのは?
リンクスさんは地元の足銀出身なので、保証協会にも知り合いが居るんですね。
保証協会から「今後の弁済計画を立ててください」と、呼び出しを受けた時も「もしかしたら、事業再生のコンサルさんと一緒に計画を立てるかも知れません」と話したら、「リンクスですか?」と聞かれました。
次回、保証協会との交渉に同席して貰ったのですが、「実現可能かつスピーディな計画を」とリンクスさん共々、協会さんに念を押されてしまいました。
とにかく私は技術バカですから、その方面に長けた方ということで、いろんな分野に人脈、情報網を持っているリンクスさんにお願いすることになりました。
リンクスに依頼して良かった点は?
全体計画を明確にしていただいたこともそうですが、時間的な制約がある中、多方面に交渉をお願いできて、本当に助かりました。
特に私は銀行や保証協会と言ったお金に関する計算が苦手で、リンクスさんのアドバイスが無ければうちは、とうの昔に「倒産」か「廃業」していた筈です。
サービサーさんとの交渉もスムーズに行きましたし、(Q社が)保証協会さんに保証付をお願いする時も、一緒になって「地元の企業を守るため」と担当者や上席者を説得してくれました。
交渉のポイントも一度も外しませんでしたが、何より相手をねじ伏せる交渉力と熱意が有難かったです。
振り返ってみて一言お願いします。
メイン行から見放された時は、倒産を覚悟しました。家も無くなり、夜逃げするしかないとも思いました。
私はお金を儲けることは上手ではないと思いますが、ピンチになると不思議と周りの人が助けてくれる経験を何度もしてきました。今回もそうだったんです。
情報会社の担当者との縁を大事にしていたお蔭で、リンクスさんと出会い、死にそうになるところを助けていただきました。これからも末長いお付き合いをお願いします。