自民党の政権復帰、安倍政権の発足を受け、東京外為・株式市場は円安・株高の基調を強め、日本経済の先行きに対する強気の見方が支配的となって来ている様相です。
景気回復期待が膨れ、世相が明るくなって行く事は、大歓迎です。
ところが、年が明けて私が耳にする情報の中には、首を傾げたくなるモノがちらほら…。
「金融緩和拡大」「10兆円規模の財政出動」と世の中騒いでいる割には、年末・年始にかけて聞こえてくる企業の信用不安説や経営者の動向等、決して明るいモノとは思えません。
今月号の帝国ニュースに寄稿したように、過去、景気刺激策によって急激に企業売上が拡大する時期には「増加運転資金」調達ができずに、“黒字倒産”に至るケースが散見されました。
ですが、現在の実態経済は未だそのような状況とは思い難く、私がこの年の始めに悪い話を聞いたのは、景気回復期待を抱く前に長く続いた経営不振企業が、“ガマン仕切れず”に体力の限界をみる事になった、と云う事なんでしょうね。
安倍政権は、てっとり早い景気対策として封印されていた“公共事業”へ大規模な補正予算を付けるとの事ですから、まず仕事が増えるのは大手ゼネコン、次に全国に点在する地場土木工事屋さんと云う処ですか。
リスケを継続した状況の中、現実問題として「増加運転資金」が取引銀行さんに持ち込まれた場合…。
さてさて、どうなるのでしょう。
私の不安が杞憂に終わることを願うばかりです。
コメント
※コメントは承認制となっております。承認されるまで表示されませんのでご了承ください。