縮みゆく社会
「いつになったら景気は良くなるのでしょうかね?」
仕事柄こんな質問をされることが多い。
「景気は良くなることはありません。少なくともこの先10年以上は」
これが私の用意している答えである。
質問者の甘い期待を砕くためとか、
経営改革を促すための材料として言っている場合もあるので、
多少誇張的な表現になっているのではあるが。
人口が減少し、老いていく社会。
大きく見れば「働く人間」が減っていく社会。
そんな構造を持つ社会はマーケットが拡大することはない。
日々の生活を見ても明らかである。
男子高校生であるわが子は、私の2倍の量食べる。
同じ人口でも若い層が多ければ食物の消費量は多くなる。
女子大生であるわが子は、流行に合わせた洋服を季節毎に買い替える。
我々「オヤジ」は一度服を買うと、数年は着まわしている。
モデルチェンジが早いほど、様々な消費が生まれてくる。
高齢化と人口減はすべてが「成長モデル」の逆パターン。
景気回復は消費の増加によって起こされるのであるから、
「景気が良くならない」のは自明の理である。
そう言えば新聞の経済欄にこんな論説があった。
日本は将来的には
「世界の経済大国」でなく、
人口8千万人の暮らす「英独仏クラス」の豊かな国となるべきでしょう。
うーーん、なるほどね。
でもそこまでの人口減少の過程で起きることは、想像したくないけど・・・
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