事業再生の現場から

資金繰りの改善例・新規資金調達のお手伝い

先日知人の紹介で、都内で物販販売業を営むAさんと仰る社長さんに会って来ました。

「銀行借入をしたいが、具体的にどう動いて良いものか分からない、日々どんどん資金繰りが苦しくなっていると嘆いているので、一度話を聞いてみてくれませんか?」というのが、知人から紹介を受けた際に聞いた話でした。

早速A社長に紹介経緯を説明してA社訪問の約束を取り付け、話があった当日夕方にお話を伺って来たという経緯です。

 

A社長はある難関「士業」の資格を有し、元々はその業界で15年以上も活躍、自身の個人事務所を構えていたそうです。

長らく「頑張り続けて来た」ツケが体調不良と云う結果に繋がり、今は、ある商材を広く全国のユーザーへ紹介販売する事業を営んでいるという事で、士業時代も含め、金融機関から「借入」という行為を経験した事がなかったと仰います。

ただ話を詳しく聞いて行くと、未体験に終わったものの、借入申込自体は「一度経験がある」という事が分かりました。

今の事業を始めて半年が過ぎた頃、商材を仕入れる資金調達の必要を感じたA氏は、これもA氏の知人を介して知り合った人らしいのですが、「政策公庫の融資を知り尽くした男」という「資金調達コンサルタント」と称する御仁を紹介されたそうです。

Bさんというコンサルタントは「自分の伝手(ツテ)で創業支援資金をほぼ無条件で融資してくれる支店がある」とA社長に豪語、A社はB氏のアドバイスを鵜呑みにして「融資審査が緩いという」〇〇支店の営業エリアである〇〇区へ本社を移動(本店登記を変更)、B氏にB氏が要求する手数料を支払い、公庫所定の申込書に必要事項を記入して正式に借入申込をしたのだが…と。

 

「鳴り物入りで」現れた救世主B氏の指導よろしく、そのままA社が資金調達に成功してその資金を基に商売を成長させていれば何てこと無かったのでしょうけど、結果はNGだったとA氏は仰います。

公庫からNG(謝絶)が出たと言うより、話を伺うと、事業計画のエビデンス(疎明資料)提出を求められ、慌てたA氏がB氏に相談しても、所定の手数料を受け取ったB氏は既に音信不通状態であり、公庫の質問に答えられなかったA社が、途中で融資申込案件を取り下げざるを得なかったという経緯のようです。

なるほど、それならまだ公庫に再上程しても可能性はありそうです。

それにしても「成功報酬払い」にもせず、お金に困っている中、よくもまぁ数十万円という手数料をBコンサルタントに支払ったものです。

他人の財布の中身を心配するのも何ですが、私だったらこういう約束はしませんよねぇ。

BもBですが、当持のA社長も脇が甘い( ;∀;)

 

A社の決算書を見せていただくと、総資産は未だ数千万円、長短借入はA社長を始め一族からのもので金融機関からの借入は無…

滅多にスポットで資金調達のお手伝いをする事はありませんが、紹介者の顔を立てる必要があります。

簡単な事業計画にエビデンスを添付して、来月末までにA社長の望む資金調達をお手伝いできると良いのですが…



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